今度は何が起こるやら
「お詫びのしようもないわ……
あなたにひどい思いばかり
させているんですもの。
私にかまわず行ったほうがいいわ。
今度はいったい何が起きるやら」
雲の中で散歩のヒロインヴィクトリアが、知り合ったばかりのポールに向かって言う言葉です。
何しろポールときたら、さんざんな目に遭っています。
まずいきなり、電車の中で大事な軍服を彼女のゲロまみれにされてしまうのです(彼女はツワリなの)!
そしてさらに彼女と切符が入れ替わってしまったものだから、途中下車させられてしまいます。仕方なく乗ったバスでは乗客達にゲロの匂いで顔を背けられます。さらにはそのバスにゲロ吐いた張本人のヴィクトリアがいるではありませんか。
「やあまた会ったね」
と微笑むのも束の間、今度はあらくれ男どもにヴィクトリアがセクハラされちゃいました!
思わず「彼女がいやがってるじゃないか!」と止めに入って、車内乱闘。バスを降ろされてしまう始末です。
一緒に降りたヴィクトリアが「ほんとに御迷惑ばかりおかけして」とあやまります。そりゃ、あやまるしかないわ、こんだけ迷惑かけてたら。だけど彼女にだってよくわかってない。運命に翻弄されているって感じです。たまたまそこにポールがいた。たまたまポールがとばっちりを浴びた。これが、運命だとしたら、ポールって、可哀想すぎるんですけど。
でもポールはとことん優しい男です。
「そんなこと気にしてたらキリがないさ。
こうしている間にも地震が起きるかもしれないしね」
と言います。
でもそれは……ヴィクトリアが「超美人」という設定だからなのでは……(≧∇≦;
ああ、だけど、ついつい読んではうっとりしてしまう、近頃ちょっぴりハーレクインなみかちゃんなのでした。
ポールがんばって!
ポール、幸せになってちょーだい!
って思いながら、ハァハァして読んでしまいます。あ、もちろんキアヌリーブス主演の映画があんまりよかったから買った原作本です。
(≧∇≦)ハアハア。
雲の中で散歩
デボラ・チール , 渋谷 正子
発売日 1995/05
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