ヴァイブレータ、そしてサントラ
ヴァイブレータを観た理由、それは赤坂真理さんの原作が大好きだから。それから寺島しのぶさんの演技が大好きだから。それと女だったら一度くらいはトラック野郎に向かって「ねえあたしをどこかにつれてってよ」って叫びたくなるものだから。それからそれからヒロインがモノカキの30代女性で、トラック野郎が20代の年下男だったから……。
だから爽快感が味わえればそれでよかった。トラックでかっ飛ばし、トラック野郎とエッチして。
それだけで充分満足できたのに……。
なんで私は何度も泣かされて、映画が終わったらサントラを速攻買いしてるんだ?
トラック野郎の過去。ヒロインの過去。トラック野郎の今。ヒロインの今。交差点を通り過ぎるごとに二人の話が深くなり、どんどんと離れられなくなっていく。
そのサントラが素晴らしい。トラックで走る時。ヒロインのその時々の心情を、サントラが代弁している。特にローソクのシーンとエンディングがもう曲聴いてるだけで泣ける。素晴らしい曲だった。誰のなんという曲かは知らない。トラック野郎がヒロインの名前を知らないように。だけど私は曲を気に入って、買ってしまった。
観てよかった。
心底そう思った。そんな映画に出逢えたのは久しぶりだった。明日から、きっと私も、もうちょっとだけ強く、生きていける気がした。
ヴァイブレータ スペシャル・エディション
ヴァイブレータサントラ
サントラ
ヴァイブレータ
赤坂 真理
The comments to this entry are closed.
Comments