書けなくなった作家は人間以下。
昔西条八十さんという詩人さんがいました。
「歌を忘れたカナリア」という詩を書きました。
それはとっても哀しい詩で、歌えなくなっちゃったら捨てますか? みたいな、そんな詩で……。
実はこれは「詩を書けなくなったスランプの自分のことを書いた詩」だそうです。
で、昨日観た映画は「永遠のマリアカラス」。
年をとって天使の声を失ってしまったオペラ歌手の映画です。
絵本を書き上げたばかりで、脳味噌がからっぽだったので栄養補給……。
主演女優のファニー・アルダンの表情のひとつひとつが素晴らしすぎる!
久しぶりに歌う自分を取り戻した時に、ものすごく活き活きとするんです。涙が出ました。
詩人は詩が書けなくなったら、山に捨てられることを怯える。
歌手は歌えなくなったら抜け殻と一緒……。
作家も同じです。先日森村誠一さんの「作家の条件」を読んだばかりですがそこにこう書いてありました。
「書けなくなった作家は、人間ですらない」
……すいません(≧∇≦;
そのとーりですッ!
家事も育児もろくにやれないどーしようもない、マナーも礼儀もわきまえないダメ女よッ! イェイ!
「あたしの取り柄は書くことしかないもん!」
だからしがみつく。
それしかないから。
よっぽど他に取り柄がない人生なんでしょうねえ。
でもいいの。書いていられれば、幸せだから……。
作家の条件
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